
「教員を辞めたいな…」と思っても、
「公務員なのにもったいない」
「せっかく試験に受かって先生になれたのにもったいない」
と言われてて先生を辞めること・続けることを迷っている……..
そんな方はいませんか?
実際私も、「先生の資格を活かして〜すればいいのに」と多くの人に言われたきましたし、
自分でも(辞めない方がいいのかな…)と何度も思った経験があります。
重要なのは、「今後のキャリアをどうしたいか?」という自分の本音。
本記事では、「教員を辞めるのはもったいない」と言われる・感じる理由を紐解きつつ、
キャリアの向き合い方や、教員を辞めた人のその後など、紹介していきます。
〈この記事を書いた人〉

ライター りりぃ
- 過去に小学校教諭として勤務、その後、民間企業へ転職
- 営業、事務、講師など、さまざまな職業を経験
- 現在はライター・編集者として活動中
「教員を辞めるのはもったいない」と言われる・感じる理由


ここでは、なぜ「教員を辞めるのはもったいない」と言われる・感じるのかを整理していきます。
職業の安定性と試験合格への思い
民間企業のように「業績次第で収入が変動する」「会社が倒産する」といったことがない分、
外から見ると、教員は恵まれているように映るようです。
特に公立の小・中・高校で働く先生は公務員であるため、
「ローンの審査が通りやすい」「社会的信用がある」といった良さがあるでしょう。
少子化で生徒が減りつつあるものの、学校という組織自体がなくなることも稀です。
そのため「先生を辞めて別のことがしたい」と伝えると、周囲が反射的に「もったいない」と言ってしまうのかもしれません。



他にも、教員免許取得・採用試験の合格までに費やした時間・お金・経験などを考えると、(辞めるのもったいかな…)と感じますよね…。
教育現場でのキャリアの蓄積
授業づくりの工夫、生徒との関わり方、保護者対応、学校行事の運営など、
教員経験を手放すことを考えると、(辞めるのもったいない)と感じますよね…。



実際私も、「この経験は他の場所で通用するのか」「ここで辞めたら全てが無駄になってしまうのではないか」と何度も思いました。
他にも、時間をかけて築いてきた生徒との関係性や、学校内での立ち位置を思うと、
「ここで離れてしまっていいのか」という気持ちが生まれるのは自然だと感じます。
「教員を辞めるのはもったいない」は本音?まずは自分の気持ちを整理しよう
「教員を辞めるのはもったいない」という言葉は、あくまでも他者の価値観。
大切なのは、「自分はどんな風に働きたいのか、何を大切に仕事をしていきたいのか」という視点で考え直すことです。
この章では、教員が転職を考えたときの気持ちを整理する方法を解説します。
1.感情を書き出す
ノートでもスマホのメモでも、思いつくままに全部書き出すのが出発点です。たとえば、
「保護者対応がしんどい」
「授業は好きだけど、雑務が多すぎる」
「このまま定年まで働くイメージが持てない」
など、ネガティブな本音も正直に書いていきます。
2.「不満」と「価値観」を考える
書き出したら、不満(今の職場の問題)と、価値観(自分が大切にしたいこと)の2つに仕分けします。
例)不満(今の職場の問題)
- 長時間労働がつらい
- 自分の時間・家族との時間が欲しい
- 評価されない
- 成果が見える仕事がしたい
- 人間関係が苦しい
上記のように不満を書いたら、それぞれが「現在解消できる問題」か「転職しなければ解決しない問題」なのかを整理していきます。
また、「残業代が出ない」「休日出勤が多い」のは、自分の意思より「立場や組織のルール」が強いです。
上記の不満を踏まえて、自分の価値観を明確にしていきます。
例)価値観(自分が大切にしたいこと)
- 裁量がもてる仕事がしたい
- 健康第一で仕事がしたい
- 趣味や副業ができて、いろんなことに挑戦したい など
この価値観をもとに、退職・転職を判断していきましょう。
教員を辞めた人のその後は?辞めてよかった・後悔した人の声


ここでは、実際に教員を辞めた人たちの進路や、後悔したと感じている人のリアルな声を紹介します。
教員の転職先に多い業界・職種
教員からの転職先にはさまざまな選択肢があり、代表的な転職先には以下のような業界が挙げられます。
| おすすめの業界・職業 | 特徴 |
|---|---|
| 教育業界 -塾講師 -英会話講師 など | これまでの指導経験や知識をそのまま活かしやすく、比較的スムーズにキャリア移行しやすい。 |
| 営業職 | 生徒や保護者との対話で培われたコミュニケーション力や信頼構築の経験が評価されやすく、未経験からでも挑戦する人が多い分野。 |
| 人材業界 -転職エージェント -求職支援会社 など | 人を見る力や育成の視点が活かせるため、採用サポートや転職支援にも向いている。 |
| IT業界 -エンジニア -Webライター など | 未経験から学習して転職するケースも増えている。テレワーク、フリーランスへの転身など、働き方の柔軟性や将来性に魅力を感じて挑戦する人が多い。 |
このように、教員のスキルを活かせる場は広がっています。
「もっと詳しく知りたい!」という人は、以下の記事も参考になるのでご一読ください。


教員を辞めた人の年収の変化
転職して1年以内や、働き方の形態(非正規など)、未経験職種への転職などは、
年収が下がる可能性が高いです。
実際私は、小学校の教員から民間の英会話講師になった際、年収が100万円程度下がりました。
特に以下のような特徴の会社・仕事への転職の場合、年収が下がることが多いです。(※地域による)
- 創業間もないベンチャー企業
- 評価制度が整っていない中小企業
- 成果主義の会社(ベースの基本給が低い)
- 事務職がメインの仕事 など
求人票の月給が高く見えても、その中に「残業代」が最初から含まれている(みなし残業代を含む)場合があるため気をつけてください。
ただし中長期的に見ると、経験次第では教員時代よりも年収が上がるケースもあります。
目先の給料だけでなく、これからの働き方と年収のバランスを踏まえてキャリアを選択していくことをおすすめします。
「教員を辞めてよかった」という声の内容
「教員を辞めてよかった」と感じている人の多くが口にするのは、「心と時間に余裕ができた」という変化です。たとえば、
- 自分の時間が増えた
- 生活全体の満足度が上がった
- 自分の意思でキャリアを選んでいる実感が持てるようになった
(参考:note-辻みつる様 / ゆた先生の特別支援ブログ / マナリンク)
という変化が起きたようです。



私の場合、教員を辞めて、以下のような嬉しいメリットがありました。
- 広くビジネスを見渡せ、前提を疑う視点を養えた
- いろんなキャリアの可能性を考えられるようになった
- プライベートでも、いろんなことにチャレンジする意欲が沸いた(余裕が生まれた)
- いい意味で、教育業界や社会全体を俯瞰できるようになった
- 体調不良でも自分のペースで働けるようになった
- 新しい出会いが増えた
- 有給がとれる、定時退勤ができる
- 自分の成果やスキルが評価され、直接給与・報酬に反映される喜びを知った
上記のようなメリットをたくさんを受けれたので、私は教員を辞めてよかったなと感じています。
「教員を辞めて後悔した」という声の内容
一方で、教員を辞めたことで、以下のような後悔を感じることがあるのも事実です。
- 教員にはない営業が辛いと感じた
- 教員同士は助け合いがあったが、転職先の人間関係が冷たい・個人主義だった
- 子どもたち・生徒たちと関わる仕事が恋しくなった
- 好きだった科目(国語や数学など)から離れて寂しい・もったいない気分でいる
- 立場上、まだ未経験だから仕方ないものの、人から教わることに抵抗がある(人に教えたい)
- 裁量がもてず、やりがいが感じられない
- フリーランスや個人事業主になると、全てが自己責任になる
(参考:note-静岡の元教師すぎやま様 / クジラボ)
後悔をする背景には、「十分に情報収集や自己整理をしないまま、勢いで辞めてしまった」というケースが多いです。
だからこそ、「自分が何を大切にしたいのか」を整理したうえで転職することが重要になります。


教員を辞める or 続けるべき?判断のチェックリスト
ここでは、「辞めるべきかどうか」を客観的に整理するチェックリストを作成しました。
以下に複数当てはまる場合は、現職を見直すタイミングに来ている可能性があります。
辞めることを検討してよいサイン
- 朝起きるのがつらく、仕事のことを考えると強いストレスを感じる
- 休日も気が休まらず、常に仕事のことを考えてしまう
- 「このままでいいのか」と将来への不安や違和感がある
- 人間関係(同僚・管理職・保護者)に強いストレスを感じている
- 仕事にやりがいを感じられなくなっている
- 心身の疲労が慢性化しており、回復しにくい
- 本当にやりたいことが別にある
また、以下に当てはまる場合は、無理を続けること自体がリスクになります。
早めの相談や休職・退職も視野に入れてください。
今すぐ辞めを検討すべきサイン(健康・安全面)
- 出勤前に強い吐き気や涙が出るなど、明確な拒否反応がある
- 不眠や食欲不振、動悸などの体調不良が続いている
- 抑うつ状態や不安感が強く、日常生活にも支障が出ている
- ハラスメントや過度な業務負担など、安全が脅かされている
- 「消えてしまいたい」と感じるなど、危険な思考が出ている
もう少し続けてみてよいサインは以下の通り。
複数当てはまれば、すぐに辞める決断をする前に、様子を見ながらゆっくり今後のことを考えてみましょう。
もう少し続けてみてよいサイン
- 忙しさはあるが、生徒との関わりにやりがいを感じる
- 一時的な業務量の増加や人間関係の変化が原因と考えられる
- 信頼できる同僚や上司がいて相談できる環境がある
- 異動や配置換えで状況が改善する可能性がある
- しっかり休むと心身が回復する実感がある
上記のチェックリストを通して、自分の状態を言語化し、後悔の少ない選択につなげていきましょう。
「教員は辛い」でも「辞めるのはもったいない」と感じる方へ。新しいキャリアの道



教員は辛い…でも、すぐに辞めるのはもったいないような…
勇気がいる…
そんな人に知ってほしいのが、「教育×〇〇」の掛け合わせです。
以下では、教育現場に関わりつつ、無理のないバランスで兼業・複業ができる具体的な方法をいくつかご紹介します。
教員 × 異業種パターン
学習活動支援員 or 非常勤講師 × 教育系ライター
現場経験を「書く力」に変える兼業スタイル。
- 学習支援員・非常勤として教育現場との接点を維持
- 授業実践や子ども理解をもとに教育系メディアで執筆
- ライターは時間の融通が利きやすく、副業スタートにも向いている
- 経験を積んだ後、フリーランスの教育系ライターとして独立する道も開ける
ライターは、完全に教員を辞めるのが不安な方の「移行期」としても有効です。
正規職員(公務員)の副業は原則禁止ですが、非常勤講師であれば制限がゆるいケースもあります。


学習活動支援員 or 非常勤講師 × Web系アシスタント
現場を続けながら、デジタルスキルを身につける兼業スタイル。
- 学習支援員・非常勤として教育現場との接点を維持
- SNS投稿用の画像作成・ロゴデザイン・資料制作・図解作成など、Webアシスタントとして活動
- 授業で培った「わかりやすく伝える力」がそのままデザインに活きる
- スキルを積んだ後、Webデザイナーとして転身する道も開ける
PCとツールさえあれば始められるため、在宅での副業スタートにも向いています。
教員 × 同業パターン
学習活動支援員 or 非常勤講師 × オンライン家庭教師 or 学習コーチング
教員としての強みを、そのまま個別指導に活かす兼業スタイル。
- 学習支援員・非常勤として学校現場との関わりを維持
- 放課後や週末にオンライン家庭教師・学習コーチングとして個別に子どもをサポート
- 授業経験・教科の専門知識・生徒への関わり方が、そのまま即戦力になる
- 学習コーチングでは勉強法や進路相談など、教科指導にとどまらない幅広い支援ができる
- プラットフォームに登録するだけで始められるため、副業の入門としてハードルが低い
「教える仕事は好きだけど、学校という環境がつらい」という方に特に向いているパターンです。


教員を辞めるのは本当にもったいない…?後悔しない!今すぐできること


「先生が嫌だからすぐ退職!」というのは、危険。
ここでは教員を辞める前に、まずはやってほしいことを紹介します。
1.キャリアコーチングに相談してみる
転職前に、キャリアコーチングへの相談をおすすめします。
「なんとなくつらい」という今の状況から、これからどんな風に行動していいかという「具体的な次の一歩」を導いてもらえます。
特に昨今の転職は、選択肢が広く、一人で考えるとどうしても意思決定に迷うことがあるでしょう。
特に、累計4,000名以上の面談データをもとにサポートしてもらえる、ZaPASSコーチングがおすすめ。
ZaPASSでは、オリジナルの自己分析ツールを活用し、自分に合うコーチを紹介してもらえます。
以下の記事では、ZaPASSコーチングについて詳しく解説しています。
参考にしてみてください。


2.転職エージェントに登録してみる
転職前に、転職エージェントへの登録をおすすめします。
転職を考えたとき、「どんな仕事が自分に合うかわからない」と思うことが多いでしょう。
エージェントへの相談によって、自分のスキルや経験が、外の業界でどう評価されるかを客観的に教えてもらえます。
教員を辞めるのにおすすめのタイミング・時期
教員を辞める意思は、できるだけ早めに、かつ区切りのよいタイミングで伝えるのがおすすめです。
1. ベストな時期:基本は「3月末」だが、意思表示は「夏〜秋」
おすすめ、年度末(3月31日)です。
学校・自治体にもよりますが、人事異動検討は一般的に夏から秋にかけて本格的に始まります。
そのためできるだけ早く、退職の意向を示すことをおすすめします。
可能な限り、早めに意思表示し、退職の理由を定めておきましょう。
2. 年度途中で辞めたい場合(緊急時)
心身の不調がある場合、無理は禁物です。
年度末まで我慢して働いて、さらに体調が悪化するようであれば、年度途中でも早めに相談しましょう。
まずは相談ベースで進め、気持ちが落ち着いてから退職の意向を伝えましょう。
健康な場合、できるだけキリがいいタイミングでの退職を検討してみてください。
年度途中での退職の場合、可能な範囲で資料を整理し、次の担当教諭に引き継ぎができるとベスト。
忙しいので難しいとは思いますが、これをしとくと、次の先生が安心して教壇に立てるので軽くでいいので共有できる場を用意しておくと、児童・生徒・保護者たちの混乱も避けられるでしょう。
その場合に備え、「自分は〜のために、〜したいから退職したいです」といった旨を、論理的にしっかり伝えることが重要です。
@曖昧な退職理由だと、引きとめられる可能性が高いです。
そのため可能であれば在職中に自己分析と業界研究を徹底し、校長先生が納得してくれる退職理由を用意しておくのがおすすめです。
教員の退職でよくある質問
Q1.教員を辞めてまた教員になるのは非常識ですか?また一度辞めたら、もう教員には戻れませんか?
結論、免許が有効であれば、「教員→異業種→教員」という流れは一般的に可能です。
教員免許は、失効していない限り有効です。
一度民間企業などに転職しても、免許さえ持っていれば再び採用試験を受けられます。
また、講師登録をしておくことで、常勤・非常勤講師として現場に戻る選択肢もあります。
特に正規採用を目指す場合は、タイミングを意識しておくことが重要です。
そのため納得のいく説明を事前に準備しておくことが大切です。
さらに、社会保険や各種手続きの面からも、安易な転職・退職の繰り返しはあまりおすすめできません。
空白期間が長くなるほど、年金・退職金・キャリアの継続性などに影響が出る場合もあります。
まとめると、以下のようになります。
辞める前に確認しておきたいこと
- 教員免許の有効期限・更新状況を確認する
- 再採用を希望する自治体の年齢制限・採用状況を調べる
- 退職理由を、面接で前向きに説明できるよう言語化しておく
そのため「辞める・続ける」の判断は、焦らず自分が納得できる形で進めてみてください。
Q3.教員を辞めることで、周りの反応が気になります。保護者や生徒はどう思うでしょうか。
保護者や生徒によっては驚いたり、残念がることはあるでしょう。
特に担任教諭の存在は子どもたちにとって大きいため、退職に対して戸惑いや寂しさを感じる人は多いようです。



実際、私も教師を辞める際、いろんな人から「先生を辞めて、次は何するんですか?」とたくさん質問をされました。
ただ、学校は人の入れ替わりが基本。
異動や配置換えも毎年行われているため、時間の経過とともに新しい環境に適応するケースがほとんどですし、周囲は現実的に受け止めていきます。
また、仮に教員を辞める理由を問われても、決して「先生が嫌だったから」といったネガティブな理由をそのまま伝えないことも重要です。
避けてほしいのは、周りの評価のために無理を続けること。
心身に余裕がない状態で関わり続けるよりも、自分の状態を整えたうえで次の道に進むほうが、
結果的に全てがいい方向に進むかもしれません。
自分にとって納得のいく決断をしていきましょう。
Q4.臨時的任用職員で契約終了の時期がきました。今後も教員するべきか・辞めるべきか教えてほしいです。
臨時的任用職員(いわゆる「臨採」)として働いてきた方の場合、正規教員とは少し異なる視点で考える必要があります。
臨採は制度上、更新や継続が保証されていないものです。
打ち切られたことに自己否定感を持つ必要はありません。
大切なのは、実際の業務の中で「先生を続けたいか?どうか?」という視点です。



ちなみに私は、教員の働き方に疑問を感じて正規の教員になるのを諦めました。
臨採の場合、「臨採しかやってきていないから転職は不利では?」と感じる方もいますが、そんなことはありません。
学級運営・授業設計・保護者対応・生徒指導といった経験は、教育業界だけでなく、営業・IT業界など、幅広い分野で評価されます。
自己分析と業界研究を徹底し、自分にマッチする職場・仕事を見つけていきましょう。
まとめ|「教員を辞めるのはもったいない」は誰の基準?自分の気持ちを大切に


「教員を辞めるなんてもったいない」という言葉は、転職への気持ちが揺らぐものだと思います。
転職を考えること自体、自分の働き方や人生と真剣に向き合っている証ですし、
むしろ、その勇気を大切にしてください。
この記事でお伝えしてきたように、教員の経験は転職市場でも十分に活かせます。
兼業からのステップアップ、キャリアコーチングや転職エージェントの活用など、「いきなり辞める」以外の選択肢もたくさんあります。
もったいないかどうかを決めるのは、あなた自身。
キャリアコーチングへの相談や転職エージェントの登録などから、一歩踏み出してみましょう。


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